おでかけ 2019.11.19

新旧が融合し、新しい時代を築く。進化する人宿町「人情ストリート」に注目したい！

JR静岡駅北口から徒歩約15分。呉服町通り商店街から西に折れた七間町、その先にあるのが人宿町です。今、新しいお店が次々とできつつあると話題のエリア・人宿町。昔ながらの街並みと、個性的なお店が融合したこの界隈、いったいどのように変遷し、これからどんなふうに進化していくのか。人宿町の街づくりに関わる「デザインオフィス創造舎」のインテリアコーディネーター・関薫子さんにお話を聞きました。

人宿町ににぎわいを取り戻すプロジェクト

映画館が建ち並び、静岡市街地のにぎわいの中心であった七間町。そこに隣接する人宿町も、100年以上前から劇場が建つ、娯楽の街として知られていました。
「街として大きな転換期となったのは、2011年。映画館が移転し、その年に創造舎が人宿町に移転してきたんです」と関さんは当時の経緯を説明します。

映画館が街から離れ、人が流れてこなくなったこの街に、もう一度にぎわいを取り戻したい。そんな人宿町の人たちの熱い思いを受けた創造舎が、街の再開発「OMACHI創造計画」に乗り出します。

住民の思いを生かして街を再生。若い世代にもアプローチ

「当初から、長年この街で暮らし、お店を営んできた人たちの思いを生かすのが、私たちのコンセプトでした。すべてを作りかえるのではなく、思いを残し、今あるものを生かして新たな街づくりをしていきたい、と」
その思いは街のあちらこちらで見ることができます。大正時代から90年以上続く陶器店は、お店の雰囲気をそのまま残して陶芸教室に。アパートは、階段や壁にアーティストがポップなペイントを施し、通るたびに楽しくなる内装に生まれ変わりました。

「若い人にも来てほしくて、学生さんは家賃の割引があるんですよ」と関さん。このおまちのロケーションで、そのサービスはうれしい！

人宿町は進化の途中。個性的なお店が出店ラッシュ

「10月に『人情祭』を開催しましたが、これも昔あった地域の祭りを復活させたもの。人宿町にお店を構える人だけが出店を出せることになっているので、本当に人宿町を盛り上げようという思いを持った人が団結してくださったんです」
今は、創造舎がある前の通りを「人宿町人情通り」と名付け、街づくりはさらに加速している様子。