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“茶文字”のふもとにパワスポ発見! 眺望抜群の「かっぽしテラス」でランチ&ハイキング

粟ケ岳の山に見えるのは紛れもない“茶”の文字。「さすが、茶どころ静岡」

 

ついついカメラを向けたくなる茶文字を目指し向かうのは、標高532m・粟ケ岳にある「かっぽしテラス」です。

 

 

ところで“かっぽし”って何!?

 

 

2019年5月にリニューアルした「粟ケ岳世界農業遺産茶草場テラス」、通称“かっぽしテラス”は少しユニークな形をした建物。

施設運営を行う田中鉄男さんに、かっぽしの意味や形についてうかがいました。

 

 

「ここ掛川市東山地区は茶草場(ちゃぐさば)農法でお茶づくりをしている場所でしてね。茶畑周辺のススキやササを刈り取って乾かした後、細かく刻んで茶畑の畝間に敷く農法が茶草場農法で、この刈り取った茶草を束ねて干してある状態が“かっぽし”と呼ばれるもので。かっぽしテラスは、これをイメージして作られたんです。」

茶草場農法は、冬は保温効果、夏は蒸散作用や防草効果もあり、その腐植土が肥料を蓄えた良い土になるそう。この農法のおかげでこの地域には絶滅危惧種の草花や生き物が残り、生物多様性の保全に繋がっていると、2013年、世界農業遺産に認定されました。

 

1階には芝生と繋がるグラステラス

 

前面には遮るものがなく、足元から続く野山の風景は抜群の開放感です。

 

かっぽしをイメージした塔は、吹き抜けの天井を仰ぐスカイテラスと、富士山を見るためのガラス窓を設けたフジテラスの2つ。

 

やわらかな光が差し込むフジテラス

 

 

2階には駿河湾や富士山を望むパノラマテラスがあり、天気が良ければ駿河湾、伊豆半島、伊豆諸島も見られるとか。中でも1〜2月は景色も良く見られるそうです。

 

 

地元食材を使った“かっぽしランチ”はいかが?

1階のグラステラスに併設するカフェでは食事も楽しめ、その利用者数は2019年10月末で3万人を超えたそう。田中さんのおすすめは“かっぽしランチ”。

 

 

お茶パウダーとクチナシの実で色付けた2色のご飯はかっぽしをイメージしたもの。豚肉は柔らかくて甘みのある金華豚を使っています。

 

 

そのほか、掛川ビーフを使った黒カレー、三ケ日牛を使った辛口カレー、お茶を使った茶そば、掛川の葛を練り込んだ葛うどんなど地元食材を使ったメニューが並びます。

 

 

食後や休憩には東山産のお抹茶とお茶羊羹も。
お茶の産地といえど、抹茶生産量が少ない静岡で地元産のお抹茶を味わえる貴重なお店です。この抹茶もここで提供する分しか、製造していないそうなので、ぜひ一度ご賞味あれ。

 

 

神様が降臨した巨岩群が並ぶパワースポットも

粟ケ岳の山頂にある阿波々神社の近くには、古代の祭祀跡として神様が降臨したという巨岩群が並ぶ磐座(いわくら)や、県の天然記念物に指定されている大木のある太古の森、高さ35m、幹周囲3.3mの御神木、杉の大木などがあります。

 

 

人と比べるとその大きさは歴然。巨岩が鎮座する光景はとても神秘的です。

かっぽしテラスまでの車道は、車が行き交うことができない細い道路が続くため、麓の東山いっぷく処からのハイキングがおすすめ。東山いっぷく処からかっぽしテラスまでは約60分。磐座があるエリアもコースに組み込まれているので、世界農業遺産の茶草場農法を間近で見たり、珍しい草花や昆虫との出会い、神秘的な森でパワーチャージしたりと自然を楽しみながら登りましょう。

車道を下る帰り道には、あの“茶文字”の中も歩けます。

昭和7年に向かいの山から手旗信号で1本ずつ位置を確認しながら植えられた“茶文字”。あまりに近すぎてどこにあるか気づかない人もいるそうなので、くれぐれも見落とさないようにしてくださいね。

 

 

粟ケ岳世界農業遺産茶草場テラス/かっぽしテラス

掛川市東山1051-1

0537-27-0845

カフェ/10:00〜16:00・月曜および雨天時休