おいしい、楽しい!全国約30種類の日本茶がそろう隠れ家カフェ「お茶の間のおと」
西へ東へ、北へ南へ。全国津々浦々、おいしいお茶を求めて旅したお茶ソムリエが営む日本茶専門店が、お茶好きの間で話題になっています。
浜松の「お茶の間のおと」は、全国から選りすぐった約30種類の日本茶を、ワンコインで楽しめるお店。お茶を使った自家製スイーツも充実していて、県外から熱心なファンが駆けつけるほどの人気です。
おいしい、楽しい!静岡でも“特別なここだけ”が詰まったお茶パラダイスへ、いざ。
飲んで、食べて、愛でて。今まで知らなかったお茶の魅力に気付ける場所。それが「お茶の間のおと」です。
アクセスは、東名高速「三方原スマートI.C」から約3分。閑静な住宅地に入ると、見つけたことが嬉しくなるような風情ある一軒家にたどり着きます。
「ようこそ」穏やかな口調で出迎えてくれたのは、オーナーの宮崎洋子さん。お店の雰囲気通り、ふんわりと包み込まれるような優しい笑顔に癒されます。
宮崎さんは、子どもの頃から「気付けばスーパーのお茶コーナーにいた」というほど、大のお茶好き!OL時代も、休日になると全国各地のお茶農家さんの元へ足を運び、お茶巡りをしていたのだとか。
そんなお茶好きが高じて、日本茶インストラクターの資格を4年かけて取得。2013年に浜松市天竜区で築60年の古民家を使った「お茶の間のおと」を開き、よりお茶の魅力を伝えるお店にしたい!との思いで、2015年に半田山に移転オープンしました。
中に入ると、最初に現れるのはショップエリア。「お茶の間のおと」はカフェでありながら、日本茶のセレクトショップでもあるので、気に入ったお茶を直接購入できるのも魅力です。
木の温もりある店内には、宮崎さんが選りすぐった全国各地のお茶や食器、急須などがずらり!
聞けばレトロな和箪笥(わたんす)は、明治時代のものだとか。古くから使われてきた味のある家具が、お茶の世界観と絶妙にマッチして、上質な和の空間を作り出しています。
カフェスペースも、目を楽しませるものばかり。地元作家さんが作る和小物やセンスの良い家具、そして赤い暖炉が存在感を放っています。
しかもこの暖炉、単なるディスプレイではなく、冬は暖房器具としても大活躍!パチパチとはぜる薪の音を聞きながら、お茶をいっぷく……なんて、とびきり贅沢な時間ですよね。
お天気が良い日には、緑と風を感じて、のんびりくつろげるテラス席もおすすめ。おいしいお茶と一緒に、清々しい空気も味わえます。
「本当においしいお茶を適正価格で楽しんでもらいたい!」そう語る宮崎さん。
まずこだわったのが、ブレンドした茶葉ではなく単一茶葉を扱うこと。一般的に出回るお茶は、お茶農家さんのお茶をブレンドして販売するため、生産量が少ないお茶農家さんのお茶を単一品種で味わうことは、知り合いでも無い限り、不可能なのだとか。
そんな市販ではまず流通しない、極めて希少な単一茶葉を味わえるのが、このお店!しかも驚くことに、ほとんどのお茶が500円という安心価格です。
メニューは、煎茶(浅蒸し・深蒸し)、ほうじ茶、紅茶、玉露、発酵茶、期間限定品など。全国のおいしいお茶を約30種類そろえています。この中から、初めての方におすすめのお茶を宮崎さんに教えてもらいました!
静岡県西部の森町にある「小澤製茶」で作られた「森町のお茶」(500円)は、お店自慢の一品。ミネラル豊富な駿河湾の深層水を使ったり、かつお節や米ぬかを再利用して土作りの肥料にするなど、こだわりが詰まったお茶です。
口に含むと、驚くほどふくよかな香りと、濃厚なお茶の旨味がたっぷり。「こんなにおいしいお茶があったなんて…!!」そうつぶやかずにはいられません。
浅蒸しでおすすめなのが、「藤枝かおり」(500円)。
ジャスミンのような香りが出るように品種改良された、癒し効果たっぷりのお茶です。透き通る緑色が美しく、なめらかな口溶けが最高です。
最近、人気の和紅茶の中から、もう一品おすすめを教えてもらいました。
宮崎さんが作る宮崎県産の「やまなみ」(500円)は、自然な甘みとフルーティーな甘味をぎゅっと凝縮した逸品。おだやかでゆったりした気分になりたい時にぴったりです。
お茶に合う「上生菓子」(450円)は、「お茶の間のおと」でないと食べられないオリジナル。宮崎さんのイメージをもとに、地元・浜松市浜北区にある「石川製餡所」の奥さんが1つ1つ心を込めて手作りしています。
夏は花火、秋はコスモスなど、季節感たっぷり!約3週間ごとに内容が変わるので、何度でも楽しめますね。
夏はかき氷が大人気。かき氷シーズンの7月から9月末までは、かき氷を食べにくる人で毎日にぎわいます。
「抹茶づくし氷」(700円)はその名の通り、抹茶のシロップ、抹茶のゼリー、抹茶のアイスクリームがのった、抹茶を存分に楽しめるスイーツ。小澤製茶の抹茶を使用していて、すべて宮崎さんの手作りです。また、トッピングの「小豆」(100円)は、「石川製餡所」のつぶあんで、これまたハイレベル!
どれも贅沢な味わいで、ひとすくいごとに、思わず目を丸くしてしまうおいしさです。
さらに試してほしい一品が、「抹茶のぶらんまんじぇ」(400円)。抹茶の風味が抜群で、ふるふると柔らか。とろける食感の虜になること間違いなし。
お茶にこだわるのは、スイーツだけではありません。
グリーンが映える「のおとの茶そば(お茶付き)」(800円)は、宮崎さんが探して探して行きついた究極の茶そば。抹茶の味と香りを活かしきったプレミアムな茶そばで、もっちり&むっちり!の食感に驚きます。
さらに、そばだけでなく、そばつゆにも抹茶がたっぷり使われています。お茶好きなら、ぜひ食べてほしい!
ここにいるだけで、お茶を介して日本を巡っているような、非日常をたっぷり味わえる「お茶の間のおと」。いつもの休日をぐっと豊かに、楽しく、おいしく。特別な時間へ変えてくれます!
(施設情報)
お茶の間のおと
〒431-3125 静岡県浜松市東区半田山5-25-1
TEL 053-443-8750