Uターンで出会った、末長く輝いて活躍できる職場
○久保田亜緒衣さん
静岡県沼津市出身。東京の大学を卒業後、2019年株式会社エス・ティー・シーに入社。現在auショップ大仁店にて携帯電話、関連機器・サービスの接客販売、その他各種手続きの対応を行っている。
○株式会社エス・ティー・シー
KDDI代理店として静岡県内にauショップ26店舗、UQスポット2店舗を運営。au携帯の店舗数、販売台数はともに県内シェアナンバーワン。携帯電話販売を中心に、インターネット回線、auでんき、保険など、生活を豊かにするサービスも展開している。
◆祖母のケガがきっかけでやりたい仕事が明らかに!
人と関わる仕事がしたいという思いから、東京の大学で観光経営学を専攻し、接客に関する勉強をしていた久保田さん。就職先は接客業と決めていたものの、ホテル、アパレル、飲食店など多種多様な選択肢があり、就活では企業を絞り込めずにいた。そんなとき、故郷の祖母が自転車で転び、大けがを負ってしまった。「田舎なので人通りも少なく、通りすがりの人が助けてくれるまで心細かったと思います。このケガを機に祖母が携帯電話を購入したのですが、使い方をまったく知らないため、私がサポートしました。祖母にわかるように教えているうちに、“私はこういう人たちの役に立ちたかったんだ!”と気付き、携帯電話の会社を就職先に選びました」。
◆携帯を通じて高齢者をサポートしたい
静岡県全域にauショップを展開しているエス・ティー・シーは、各店舗でマンツーマンのスマホ教室を無料開催している。こうした地域に人々に寄り添っているところに魅力を感じ、入社を決めた。
現在は通常のお客さま対応業務に加え、そのスマホ教室も担当している久保田さん。「高齢の方にはスライドやタップといった専門用語を使わず、わかりやすい言葉でゆっくり説明するようにしています。いつでも使い方を思い出せるよう、ご自分でメモをとっていただくことも大事なんですよ」とのこと。お客さまからの「あなたでよかった。ありがとう」という言葉が何よりうれしく、やりがいになっていると、最高の笑顔で話してくれた。
◆7年ぶりの温かい家族時間
久保田さんのランチはお母さんが作ってくれるお弁当。じつは、このお弁当にはUターン就職を選んでくれた娘への、お母さんの喜びや愛情が詰まっている。「高校3年間は部活の関係で祖母の家に下宿していました。その後、東京の大学へ進んだので、実家に住むのは7年ぶり。両親はとても喜んでくれています。母は私に、高校時代にお弁当を作ってあげられなかった分、3年間作るよ、といってくれて、毎朝持たせてくれるんです」と美味しそうなお弁当を見せてくれた。
実家から通える会社に就職した一番の理由は、「親孝行につながれば」という思いからだった。その優しい気持ちを、ご両親は何よりもうれしく感じているに違いない。7年ぶりに家族団らんの温かい時間が流れ始めた。仕事を活かして「母にLINEを教えたり、弟の携帯の料金プランを見直してあげたりも。グンと安くなって感謝されました」と微笑む。
◆自然に囲まれて暮らす幸せ
久保田さんが勤務する大仁店のすぐそばには狩野川が流れ、かつらぎ山がそびえる。「高校時代は狩野川沿いを自転車通学していました。かつらぎ山のロープウェイでアルバイトをしたこともあります。思い出のある美しい風景や富士山を眺めながらマイカー通勤できるのは、幸せなことだな、と日々感じます」。4年間東京に住んだからこそ、身にしみるという。「東京には魅力的なお店や場所がたくさんありますが、嫌な思いをしながら満員電車に乗り、人も空気もピリピリしていて…。住みにくいと思いました」。
Uターンした今は、家族からも自然からも穏やかな気持ちをもらい、安心感に包まれた日々を送っている。
◆休日は同期の仲間との楽しい予定がいっぱい!
エス・ティー・シーには自社の研修施設があり、新入社員は入社してすぐにそこで約3ヶ月間しっかりと接客マナーなどを学ぶ。
「一緒に研修を受けた同期とはプライベートでもよく会います。仕事の情報交換もしますが、遊びの方が多いですね(笑)今はみんなでスノボとディズニーへ行く計画を立てているところです」。
県内の各店舗でそれぞれがんばっている同期との楽しい休日は、「私もがんばろう!」と仕事のハリにもなっている。
◆Uターンして見つけた未来像
「入社時にお世話になった先輩は、どんなお客さまに対してもすぐに意を汲んだ対応ができ、笑顔を絶やさずに相談ごとを解決できる、とても素敵な女性でした。その先輩のような接客ができるようになることが今の私の目標です」と久保田さん。また、結婚して時短勤務に変更して働き続けている女性の先輩がいることも知り、入社してから「結婚しても続けられる仕事」であることに気付いたそう。
家族や高齢者への優しい気持ちが手繰り寄せた、女性が末長く活躍できる働きやすい職場と、充実したライフスタイル。今、久保田さんは愛する故郷で眩しいくらい輝いている。