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課題解決QUEST

”課題解決QUEST”で学生が企業のお悩みを解決!?誰もが本気で取り組んだ4日間の集中プログラムをレポート!

静岡県主催 課題解決QUESTとは?

企業が抱える課題に対し、学生がチームになって解決策を見出す実践型プログラムです。

静岡県の魅力や県内企業で働く楽しさを探究しながら進める4日間。今年度は、県内の魅力ある多種多様な10社と県内外から集まった学生39名がタッグを組み、8月下旬〜9月上旬に開催されました。

 

<開催日程>

DAY1 学生のチームビルディング、企業からの課題テーマ発表、企業研究のポイント

DAY2 企業訪問(職場の見学、社員との交流)

DAY3 グループディスカッション、中間報告

DAY4 最終プレゼンテーション、交流会

 

「働く」を知り、仕事を知り、企業のお悩みを知り、社会人から本音のアドバイスをもらい、真摯に課題に向き合う。学生も企業も本気になって取り組んだ白熱の4日間をレポートします。

 

【DAY1】キックオフ

この日初めて出会った学生たち。午前のキックオフミーティングでは、ゲームとディスカッションを通じてチームビルディングに取り組みました。

 

午後からは課題の解決を望む県内企業10社が集結。企業紹介と課題を発表し、DAY2の企業見学に向けた作戦会議を行いました。学生と企業のみなさんは、すぐに打ち解けたようで、時に笑い、時に真剣に質問をしていました。

 

<参加企業の課題一覧>

小櫛探鉱鑿泉(株)(地質調査・掘削工事/富士市)

井戸屋さんがもっと認知されるためにはどうしたらよいでしょうか?

 

(株)ゼンリン東海(マーケティング・web制作/駿東郡清水市)

家づくりのパートナーが探せるオリジナルAIアプリHUS(フース)へ、これから家を建てたいと思っている人の登録者を増やすためには、どうしたらよいか?

 

三島信用金庫(金融/三島市)

健康的な職員を増やすための企業としての取り組みについて。

 

(株)イシダテック(食品・医療機器設計製造/焼津市)

すげぇら、イシダテック。焼津から世界を驚かせる工場見学を設計しよう。

 

(株)中島屋ホテルズ(ホテル・旅行/静岡市)

静岡の地に密着する「ローカルホテル」として、より地域とつながるためにどのような「ホテルらしい」アプローチができるか。

 

平金産業(株)(食品加工製造/静岡市)

マグロ祭りの出展を成功させるために何をするか。

 

(株)焼津冷凍(冷凍冷蔵倉庫/藤枝市)

人材採用につながる企業ブランド力を高めるには?企業ブランド力を高めるために、SICグループを生かしてのプランディングアイデアは?

 

(株)知久(食品加工製造/浜松市)

若い世代に「食」と「健康」について関心を持ってもらうには?

 

橋本エンジニアリング(株)(輸送機器設計製造/浜松市)

魅力を引き出す企業案内資料の改善プロジェクト。

 

浜松ケーブルテレビ(株)(メディア/浜松市)

若者層に興味を持ってもらえるために効果的なPR施策を考えよう。

 

 

【DAY2】企業訪問

学生たちは10グループに分かれて、企業を訪問!

実際に現場に赴き、現物を見て、現実を社員から聞くことで、DAY1の課題への理解を深めました。

中には社長自ら自社の魅力や仕事への熱意をお話ししてくださった企業もありました。

 

訪問を終えた学生からは「実際にサービスを体験することでより実感が湧いた」、「企業の新たな魅力を知ることができた」、「社会人になるのが楽しみになった」という前向きな感想が多くありました。

 

 

【DAY3】グループディスカッション、中間発表

この日は深夜の大雨の影響で朝から公共交通機関がストップ。急遽オンライン開催に変更になりました。

コロナ禍の授業を経験している学生にとっては、オンラインでのディスカッションはお手のもの。慣れていない低学年の学生をフォローするなど、随所に優しさが見られました。

 

午前中は課題解決の考え方についてのレクチャーとプレゼン準備を行い、午後はグループ毎に企業の方へ中間発表を行いました。充実した3日間が過ぎ、残すは1日、最終発表のみ。本音のアドバイスを聞き、学生たちはプレゼンの仕上げに勤しんでいました。

 

 

【DAY4】最終プレゼンテーション

午前中は発表準備、午後から各チーム7分間のプレゼンテーションを行った後、企業から質疑とフィードバックをいただきました。学生たちはどのような発表をしたのでしょうか。

それぞれ詳しくご紹介します!

 

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企業紹介
「地下1,000m〜2,000mを掘っていく」という目に見えないものづくりを100年以上続けてきた企業です。地質調査や地下資源の探査・掘削を専門とし、業界トップクラスの技術力と実績を誇ります。高精度な掘削技術で地熱や温泉開発、地下水利用など多岐にわたる分野で成果をあげ、生活・工業・観光インフラを支えています。

◉課題
井戸屋さんがもっと認知されるためにはどうしたらよいでしょうか?

井戸掘削事業はインフラを支える需要の高い業務であり、日本各地に活躍の場がありますが、なり手不足が業界全体の課題です。弊社も、人材を確保するために、認知度をあげたいと考えているため、具体的な施策をご提案ください。

最終発表

目的・ターゲット・エリアの3つの視点から課題と向き合い、「初めてのことや知らないことは躊躇・敬遠しがちであるため、初めてじゃないようにすればよい」という考えに至りました。そこから、ターゲットを「小・中学生」と「高校生・大学生」の2つの年齢層に分けて、それぞれに対するアプローチ方法を提案します。

小・中学生に向けたアプローチは、夢授業や職業講話、夏休みの自由研究課題をサポートするイベントなどの地域交流を行うことで、工事に使用する機械のかっこよさや温泉に入れるワクワク感を入り口に、業界の認知度をあげてみてはいかがでしょうか。

高校生・大学生に向けたアプローチは、就活イベントへの参加だけでなく、継続的な情報発信としてSNSの利用が重要と考えます。SNSの活用法として、作業現場の定点観測撮影が目を引くという意見や、投稿のサムネイルのデザイン案も提案しました。

企業からのフィードバック

かっこいい仕事と言ってもらえて嬉しかったです。そして、知ってもらうことの重要性を再認識しました。就活生へのPRだけでなく、子どもたちに貢献できる内容がとても参考になりました。これから始めるSNSも頑張って進めていきたいと思います。

 

 

 

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企業紹介

静岡県東部地域における、「ゼンリン住宅地図」の出版・販売から始まり、現在では全国の工務店へネットマーケティングを通した成長の支援を行っている会社です。インターネット広告運用やホームページ制作、マーケティングコンサルティングやDX支援などを行い、全国400社を超える工務店を支援しています。

◉課題
家づくりのパートナーが探せるオリジナルAIアプリHUS(フース)へ、これから家を建てたいと思っている人の登録者を増やすためには、どうしたらよいか?
HUSは、好みの住まいの写真から、建てたいエリアのピンとくる工務店・建築家に出会えるマッチングアプリです。リリースしたばかりということもあり、認知度が低くユーザーが少ないことが悩みとなっています。

最終発表

まずはHUSの誕生秘話、使用方法や有用性を会場の皆さまに理解していただくことからプレゼンをスタート。その上で、登録者を増やすための方法を「インターネット編」と「地上編」に分けて提案しました。

インターネット編では、本商品がAIを使用する性質上、ターゲットが若年層になると考え、WEB広告やSNS広告を利用してターゲットの目に止まる方法を提案させていただきました。アプリの機能を知ってもらうために、お試し版としてブラウザ版の作成も有効であると考えています。

地上編として、HUSの広告をターゲットの生活動線へ持っていくことを考えました。家を建てる年齢層と動機を調査し、ペルソナ(34歳の女性 夫(36)子ども(5)の家庭)を設定した結果、フリーペーパーへの掲載や、子ども園や幼稚園にチラシを配布することが有効であると考えました。
検討材料として、市内にあるフリーペーパーの設置数や、認定こども園・子育て支援センターの数、家族連れが集まるイベントも紹介しました。

企業からのフィードバック

課題に対し誠実に取り組んでくれたことが伝わり嬉しく感じています。提案内容は解像度が高く、データによる裏付けもしっかりされており大変素晴らしかったです。学生の皆さんには、今回の経験で得たロジカルな考え方を今後に活かしてもらえたらと思います。

 

 

 

 

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企業紹介
「さんしん」の愛称で親しまれている、静岡県三島市に本拠を置く地域密着型の金融機関です。個人や中小企業向けに、預金、融資、資産運用、各種保険商品など幅広い金融サービスを提供しております。地域住民や地元企業のニーズに応えることで地域経済の活性化に貢献し、皆さまとの共存同栄のもと、「行き先は新しい未来 地域をつなぎ 笑顔をつくる」を目指しております。

◉課題
健康的な職員を増やすための企業としての取り組みについて。
社員がイキイキと、やりがいを持って働くためには健康が不可欠であると考えております。健康経営優良法人の認定や、ふじのくに健康づくり推進ゴールド事業所の認定を受けてはいますが、より社内の健康意識を向上させていくためにはどうしたらよいでしょうか。

最終発表

若手社員と比べると、40代50代は運動習慣が少なく、この年代の健康意識を高めることで社内全体の健康年齢が上がると予想しました。実際に会社訪問で社員さんにお話を伺ってみましたが、健康を意識しない理由として「めんどくさい」「忙しくて時間がない」「周囲も健康を意識していない」という回答をいただきました。

これらを踏まえた上で掲示物を制作し、健康にまつわる情報や実体験、簡単な運動方法(二次元コードによる動画)など、目にしやすい環境を作ることが効果的だと考えました。

 

地域に密着した御庫の特性上、地域に向けた健康イベントを開催し、周囲を巻き込みながら楽しく健康意識を高めていくのも良いと思います。

 

また、40歳以上の方の喫煙率を下げるためには禁煙DAYの導入が良いかと考えましたが、非喫煙者も含む全体で取り組む必要性を感じましたので、例えばココアシガレットを設置し、非喫煙者の人たちにも禁煙デーを意識させてみるのはいかがでしょうか。

健康経営に注力することで、地域社会の信頼と貢献度を一層高めることができると考えています。

企業からのフィードバック

社内の会議では浮かばなかった斬新なアイデアばかりで、貴重な意見となりました。特に地元の企業を一緒に取り組む案が非常に良く、改めて地域密着型の信用金庫としてできることを考えるきっかけにもなりました。

 

 

 

 

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企業紹介

食品・医薬品業界向けの省力化機械を、オーダーメイドで開発・設計・実装を行うメーカーです。顧客のニーズに応じたカスタマイズを、当社の発想力と独創性で提供し、それぞれの生産現場で「秘密兵器」となるような製品を製作しております。弊社の製品は日本国内全域から世界各地へ納入されており、食品・飲料分野や医薬品分野の企業で活躍しています。

◉課題
すげぇら、イシダテック。焼津から世界を驚かせる工場見学を設計しよう。

焼津市と焼津市商工会議所が主催する「すげぇら焼津オープンファクトリ―2024」に当社の参加が決定しております。当社にとって初の試みとなるため、学生たちにはプレイベントに参加していただき、その上で改善点やアイデアをご指摘・ご提案していただきたいです。

最終発表

私たちが過去に参加したことがある工場見学と、今回のプレイベントを比較し、一参加者としての感想も交えて発表しました。

まず、率直な感想として、内容が印象に残りにくいなと感じました。
その要因は、体験型が少ないことと、説明が専門的だったことにあり、現在のプログラムは、企業向けの内容になっているのではないかと分析しました。
多くの人にイシダテックを知ってもらうためには、企業向けから、一般の方向けの工場見学に変更する必要があると感じました。

そこで、体験型を増やしたり、記念品を用意したり、子どもにもわかりやすいパンフレットを制作することを提案します。
さらに、若者の興味と認知度を高めるために、SNSを利用した情報発信や、定期的な工場見学を開催することを考えました。

企業からのフィードバック

会社見学は当社にとって初の試みであり、プレイベントで多くの課題が見つかりました。学生さんにも参加していただき、実際の声を聞かせてもらえてよかったと感じています。説明が長すぎてお子さまが飽きてしまったという声も実際にありました。皆さんのご意見を改善の参考にさせていただきます。

 

 

 

 

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企業紹介
静岡県中部を中心に、ホテル・レストラン事業を展開しています。1916年の創業以来、地域に根ざし、1つひとつの仕事に心を込めてきました。長年、ビジネスや観光、地元静岡の皆さまの記念日など、多くのお客様にご利用いただいています。また、地域の特性を活かしたおもてなしを重視し、地域の発展に貢献する企業として、観光業の振興にも力を注いでいます。

 

◉課題
静岡の地に密着する「ローカルホテル」として、より地域とながるためにどのような「ホテルらしい」アプローチができるか。
静岡の地に密着するローカルホテルとして、より地域とつながるために、どのような「ホテルらしい」アプローチができるかが今回の課題です。創業200年に向けて、目指すのは最強のローカルホテルです。これから何ができるのかをご提案いただきたいです。

最終発表

私たち学生からすると、ホテルは気軽に入れない、きちんとした格好で訪れなければならない敷居の高い場所でした。しかし、DAY2で実際に中に入らせていただくと、家族連れが多くいたり、オクシズの材木・伝統工芸品など静岡を感じられる要素があったりと、かなり親しみやすい雰囲気を感じることができ、驚きました。

この魅力は行ってみた人でないとわからない!と思いましたので、どうしたら伝えることができるのかを考えました。

まず、SNSを運用し、どんなホテルなのかを発信することでホテルの知名度を上げていくことを提案します。若者の目に止まるよう情報の接触率が高いリールの利用や、静岡の魅力を発信しているインフルエンサーの協力も効果が期待できると思います。

また、魅力の定着と題し、現在の魅力に+(プラス)して静岡の魅力をより知ることができる場所になる方法も考案しました。
すでに取り組まれている内容もありますが、周辺の穴場スポットの紹介や、ローカルすぎる歴史の紹介、伝統工芸品を館内で利用するなど、「ここでしか!」を感じられる仕掛けが効果的だと考えます。新たなローカル要素の取り入れができるよう、常にアンテナを張ることが必要だと考えました。

企業からのフィードバック

静岡を次に支える人材である皆さまから、率直な意見や感想をいただけてうれしく思います。また、静岡のローカルを感じてもらうための取り組みに興味を持っていただけたことも嬉しく感じました。SNSの活用方法など、皆さんの世代の感覚を社内でフィードバックしたいと思います。

 

 

 

 

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企業紹介

スーパーマーケットや水産加工メーカーなどで、毎日必ず発生する多種多様な魚の残滓(ざんし)=魚のアラを魚粉や魚油に加工し、飼料原料や農業肥料など価値あるものへ加工する、フィッシュミール事業が主軸事業です。他、天然マグロに含まれるコラーゲンやビタミンを活かしたサプリメントの開発と販売を行う健康食材事業や、持続可能な農業を目指す肥料事業を展開しております。

◉課題
マグロ祭りの出展を成功させるために何をするか。
当社の役割や商品の魅力を一般の方に知ってもらい、より地域に根ざした企業になることを目的に、「清水マグロ博」への出展が決まっています。多様な企業が参加する中で、人を引き寄せることのできるブース作りをご提案ください。昨年の同イベントの来訪者を上回ることも目標にしています。

最終発表

「突然ですがクイズです!私たちが普段食べているマグロはどの部分でしょう?」という始まりで、実はマグロ肉は全体の50%しか食べられておらず、頭や尾に近い残り50%は廃棄されている現状を会場の皆さんに知っていただきました。

その上で、破棄される50%を価値ある商品に変えてしまう平金産業を「まるで魔法使いのよう」と表現し、事業の魅力をお伝えしました。

その上で、清水マグロ博の特性を調べ、どのようなブース作りが良いのかを考えたところ、来場者のほとんどが食(フード)を目的にしていると予想される中で、当日PRしたい商品がサプリであるため、特定の年齢層に限られてしまうことを懸念しました。

そこで、来場者の目を引く仕掛けとして、大きなマグロの模型を設置します。そして平金産業の商品である高分子コラーゲン入りの温かいお茶を配布し、お客様の足を止めます。開催時期が11月なので温かいお茶による集客効果は高いと考えます。ブース内ではクイズ形式で企業や商品の紹介を行うことで、子どもから大人まで楽しませ、最後は参加者にお菓子やサプリメントを配布する流れを考えました。
今年のブースへの来場者を去年の倍にあたる200人と設定しています。

企業からのフィードバック

食がメインとなるイベントの中で、食べない商品のPRを考えることは大変だったと思います。しかし、これだけのものを考えてくださり大変感動しております。11月のイベントで実現させられるよう社内で話し合いたいと思います。

 

 

 

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企業紹介
冷凍マグロの保管を中心とした物流倉庫業を行っています。-60℃の超低温では、美味しさや栄養を損なわず、そして衛生的にマグロやカツオなどの海産物を保存し、荷主様から国内外の市場へ供給されていきます。その他、通販物流事業・支援部・設備事業部を展開。グループ会社には地元で人気の株式会社ウィンウィン(焼きたてパンの「ピーターパン」)など複数の県内企業があり、地域に根ざした事業展開を行っています。

◉課題
人材採用につながる企業ブランド力を高めるには?企業ブランド力を高めるために、SICグループを生かしてのプランディングアイデアは?
当社が所属するSICグループ(旧焼津冷凍グループ)には、水産・農業・カフェ・不動産・労働者派遣事業など、様々な業種があります。弊社も含むグループ全体のブランディングアイデアを学生たちに提案いただきたいです。

最終発表

DAY2で私たちがSICグループの見学に訪れた際の感想をまずはお話します。

焼津冷凍さんの-60℃の倉庫を見学して、半永久的に保存が可能なことや、回転ずしのマグロの5皿に1皿が焼津冷凍から流通していることを知り、大変驚きました。社内には若い人が多く、学生としては安心することもできました。
他グループ企業もご案内いただき、作業現場の見学や商品の試食など、とても印象的で有意義な楽しい1日を過ごすことができました。
そんな私たちの体験をもとに、子どもから大人まで楽しめる会社説明会の開催を提案します。

説明会は、小学生から大学生までを対象とし、冷凍庫でタオルを回して凍らせる体験や、焼津さかなセンターやピーターパンで買い物をしていただくなど、1日をかけてゆっくりとSICグループの魅力を満喫できる内容が良いと思います。
子どもを対象にした会社見学は珍しいかもしれませんが、幅広い層を対象とすることで、SICグループのことをより多くの人に知っていただき、知名度が高まることがブランディング向上につながると考えました。

 

企業からのフィードバック

皆さんに、農業の現場に関心を持っていただけたり、買い物を喜んでいただけたことで、私たちも手応えを感じることができました。弊社の課題は要求する内容が幅広く、悩まれたこともあったかもしれませんが、悩んで得たものがブランディングにつながったと思います。

 

 

 

 

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企業紹介
企業理念は、「世界一、次世代を担う子どもたちに食べさせても安心な、健康で、美味しい惣菜屋を目指すこと」。おかずは副菜に至るまで全て自家製です。保存料や化学調味料の不使用にもこだわるなど、食と健康との関係を密接に考え安心安全に気を配り、そして飽きのこない美味しさをお届けするため、家庭の味を目指した惣菜の販売を行なっています。

◉課題
若い世代に「食」と「健康」について関心を持ってもらうには?
弊社の商品のこだわりや魅力が、世間になかなか伝わっていないと感じています。特に、食や健康について考える機会が少ない若い世代に、どうアプローチすれば良いのかアイデアをお聞かせいただきたいです。

最終発表

課題解決に向け、2つのアプローチを提案します。

 

まず1つめは、食事をおろそかにする傾向にあり、栄養バランスも特に気にしていないという「1人暮らしの大学生」をターゲットにした案です。

ターゲットの興味を引くお弁当を知るため、県内の大学生にWEBアンケートを実施し、知久屋の商品の中から好きなおかずを3品選んで回答していただきます。その結果を参考に、栄養バランス考慮してお弁当を販売する方法です。

販売の際には商品に2次元コードをラベリングし、その商品のこだわりや、健康に良いポイントなどを手軽に読んでもらうきっかけを添えても良いと思います。

2つめは、化粧品メーカーと共同で麹を使用したスキンケア商品を開発する案です。
麹には様々な美容効果がありますが、知久屋も麹を使用した商品を多く販売しています。
約80%の女子大学生が美容を意識しているという調査報告があるため、美容への関心をきっかけに知久屋の存在を知っていただき、美容の面から「食」へアプローチする案となっています。
宣伝は若年層の利用率が高いTik Tokを利用し、美容関連の動画投稿をおすすめいたします。

企業からのフィードバック

学生向けのお弁当の開発は、既存の商品を利用している点がとても良かったです。2次元コードを商品にラベリングする案も、店内の掲示ではなかなか利用していただけないことに悩んでいましたので、既存の商品にも活かしたいと思います。美容から健康につなげる方法はとても斬新で、大変関心いたしました。すぐにでも社内で共有したいと思います。

 

 

 

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企業紹介
産業機械や自動化設備の設計・製造に特化しています。創業より半世紀以上、試作、金型、治工具の製造に携わってきた弊社の強みは、自社一貫製作による短納期化とローコストの実現と、充実した設備環境と各分野の専門エンジニアによる卓越した技術力です。近年は保有技術を生かし、福祉・医療分野への進出にも力をいれています。

◉課題
魅力を引き出す企業案内資料の改善プロジェクト。
当社は新卒採用を始めて6~7年が経っています。

学生のニーズは変化し続けていますが、当社の会社案内用のプレゼン資料は新卒採用を始めた当初のものを大幅に変えることなく利用し続けています。今回、学生が感じる当社の魅力や、就職活動の際に知りたい情報をご提案いただき、より訴求できるような資料に一新させたいと考えています。

最終発表

会社案内を拝見させていただき、考えられる2つの課題の原因を見つけました。

それは、資料が専門的でわかりにくいことと、就活生の需要とのズレがあることです。

 

まずは、内容を精査し、資料をシンプルにまとめる必要があると感じました。他社の会社案内にはなりますが、私たちがわかりやすいと感じたデザイン案も紹介しました。

 

就活生との需要とのズレについてですが、就活生が求める内容が、業務内容・人材教育・職場環境であること。QOLや働きやすさを重視し、就職後のミスマッチを防ぎたいと考えていること。それに対して現状の企業案内は業務紹介の色が強くなりすぎています。
働きやすさや職場環境の良さをアピールし、研修制度もきちんと説明することで、工学部以外の人や機械に詳しくない人も安心することができると思います。

介護事業への進出など、新しい挑戦を行なっていることも、成長したいという思いがある積極的な学生に向けた、よいPRになると思います。

 

企業からのフィードバック

求めていた以上の提案をしていただき大変感心しております。人材育成の点や職場に若手社員が増えていることなど、アピールできていない箇所に気がつくことができ大変勉強になりました。皆さんの提案を来年以降の採用に活かすために、すぐにでも取り入れたいと思います。

 

 

 

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企業紹介

先進のICT技術と地域密着の放送局の特性を活かして、地元のニュースやイベント、地域色豊かな番組や、多彩な専門チャンネルをお届けする「ケーブルテレビ」と、リーズナブルな料金で安定してご利用いただける「インターネット」をご提供することで、豊かな地域づくりに貢献していくことを目指しています。

◉課題
若者層に興味を持ってもらえるために効果的なPR施策を考えよう。
業界全体の課題として、若者のTV離れがあります。弊社も例外ではありません。どのようなPRであれば若者の興味を引くことができるのかを一緒に考えていただきたいです。

最終発表

総務省のデータから、平成25年から令和5年までの間に、10代から20代のインターネットの利用が急激に増加したことに伴い、TVの利用が減少していることを確認しました。
若年層がなぜTVを見ないのか、それは番組の内容に問題があるのではなく、そもそも認知度が低いこと、興味関心がないことと考え、イベント×SNSを利用したPRを考案しました。

イベントの最終目標はケーブルTVを契約してもらうことにありますが、まずは認知や興味のきっかけづくりを担うことが第一です。

体験型や特典を用意し、子どもが参加できる内容にすることで、ファミリー層の来場を見込みます。

SNSを利用してイベントの告知を行い、「インスタを見たよ」の特典を用意して来場を促します。事前の質問を受け付けられたり、アンケートの回収が容易になったりすることもSNSを利用する利点です。

企業からのフィードバック

戦略を立てる上での動機づけができており、大変関心いたしました。途中、私たちと一緒に考えた内容を、より具体的にブラッシュアップしてくれたと思います。みなさんのアイデアを勇気にかえて今後も頑張っていきたいと思います。

 

 

 

 

交流会

プレゼンテーションの後は、学生と企業が最後の交流を行いました。
企業の方からは、「私たちでは思いつかない内容だった」「実現しやすい内容だった」と、学生たちの頑張りと、完成度の高い提案内容に改めて感謝を伝える声が聞こえてきます。提案内容をさらに深掘りするチームなど話題は様々でしたが、どのチームも話が途切れることなく終始楽しげな雰囲気で、企画を通し、企業と学生との間に信頼関係が築かれたように感じました。

グループ交流の後は、学生が担当以外の気になった企業へ話を聞きに行く自由交流がスタート。
学生たちは少し緊張した様子でしたが、どんな人が活躍しているのか、自分の特技や勉強している内容がその企業で活かせるのかなどを質問し、興味深そうにメモを取ったりうなずいたりと貴重な機会を活かしているようでした。

感想

<学生>

・県内にはまだまだ知らない企業がたくさんあることを知り、今回のイベントを通じて、課題だけではなく、その魅力も知ることができ、興味が湧きました。

 

・考えていた以上に、企業が地域のことを考えていることに驚きました。今後は県内就職を視野に入れ、もっと企業について調べてみたいと思いました。

 

・チームを組み、みんなで1つの課題に向き合うことで団結力を感じることができました。チームメンバー全員がそれぞれ意見を出し合えて、様々な意見を聞くことができました。このような貴重な体験ができ、参加して良かったと感じました。

 

・企業の方々と直接交流でき、また実際に職場を見学できたことで、実社会での問題の捉え方の勉強と、チームで課題解決に向けて考えられたので、プレゼン力、リーダーシップを鍛えるのに良いイベントでした。

 

<企業>

・提案内容のクオリティもさることながら、何より学生たちがキラキラとした目で、真摯に課題と向き合ってくれたことが嬉しかったです。大人になり社会人経験を重ねると薄れてしまいそうになるあの頃の高揚感を再度感じさせてくれて、たくさんの刺激を受けました。

 

・良い意見をいただいたので、実行できるように社内で展開し、実践していきたいと思います。

 

・今回いただいたご提案は、会社に戻って、経営層に共有したいと思います。

4日間にわたる学生と企業の本気の課題解決QUEST。いかがでしたか?

企業のことを深く知り、社会に出た後に実践できる課題解決の考え方、チームでのコミュニケーション方法、参加した39名の学生は多く学びを得られたのではないでしょうか。